- 1投稿者:よいよい 投稿日:2011年01月10日(月) 08時44分43秒
すべて国民は飲酒の節度を保つように―。こんな条文が書かれた通称「酔っ払い防止法」が7月、施行から50年を迎える。泥酔して保護される人は全体的に減りつつある一方、東京都内では女性が占める割合が20年間で倍増しているという。制定当時は「飲酒家から女性を守る」ことが目的だったが、酒を飲む女性の増加で情勢は変わりつつあるようだ。
酔っ払い防止法は1961年、紅露みつ参院議員をはじめ女性議員らの提案で成立した。審議で同議員は「家庭の婦人や子供を、悪い癖のある酩酊(めいてい)者、飲酒家から守ろう」と狙いを説明。「日本は酩酊者に寛容過ぎる」「酔っ払い天国だ」と厳しい口調で訴えた。
警視庁の統計によると、同法などを根拠に都内で保護された泥酔者らは76年に最多の年間3万5109人を記録。その後は99年の8683人まで減ったが、最近は微増傾向に転じた。うち、89年に1275人だった女性は、2009年には1708人に増加。男性が減少したこともあり、全体に占める割合は7.7%から16.1%に倍増した。
厚生労働省の09年の調査では、20〜24歳の飲酒する女性の割合は90.4%で、5年前から10.4ポイント増加。同年代男性の83.5%を上回った。国立病院機構久里浜アルコール症センターの樋口進副院長は「飲酒女性の増加理由はよく分からないが、仕事をする女性が増えたからではないか」と分析する。