- 1投稿者:俺変がおれへん 投稿日:2010年10月16日(土) 14時50分04秒
- なにをそんなに怯えているのか
ここはわたし以外には誰もいないというのに
なにをそんなに憂いているのか
今宵は満月 月の光が満ちているというのに
幼子の覚束ない行進のように
わたしは背を押されて躓く囚人の列にいた
罪状は知らされず
理不尽な拘束のまま
わたしには穴を掘る罰が科せられていた
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- 2投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2010年10月16日(土) 14時51分13秒
- だから今日一日 穴を掘った
(明日もまた一日中 穴を掘らねばならぬ)
なぜ穴を掘ることがわたしを甦生させるのか
その穴と刑との因果関係を量ろうとするのだ
が
わたしの声は声にはならず呻吟するばかりで
そして自分が発した声ではない声を耳にして
いっそう後悔するのであった
それはわたしがわたしを生かす唯一の道が
罰としての穴を掘り続けることでしかない
ことを自覚するからであった
- 3投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛アホー 投稿日:2010年10月16日(土) 14時54分07秒
- なにをそんなに怯えているのか
ここには穴を掘るための道具がないというのに
なにをそんなに憂いているのか
今宵月明かりに影だけは醒めているというのに
夜中
どこからかまた伸吟する声に目覚めた
日中の喧騒に掻き消されていたものが
夜のしじまに浮かびあがってきたものか
なにかがどこかで傷ついている
もしかしたら
昼間わたしに掘られた穴が
深いところで病んでいて
ひっそりと泣いていたのかもしれない
- 4投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2010年10月16日(土) 14時55分26秒
- 遠い日
下校時に君と別れたいつもの街角に
今日 掘削機のメスが走り
喪服の女 禿頭の僧侶
野良犬にいたるのまでが一様に躓いていた
あの日もちょうど
穴は今日のように掘られていて
君とわたしは一緒にその深淵を覗いていた
君はわたしよりいつも満月のように明るくて
一瞬
わたしは君を突き落としたい衝動に駆られていた
(あの日からずっとわたしの内の深いところに穴がある)
なにをそんなに怯えているのか
なにをそんなに憂いているのか
昨日 君の訃報を知った
- 5投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2010年10月16日(土) 15時04分05秒
- やっぱりエコとは大違いだな
- 6投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛アホー 投稿日:2010年10月19日(火) 21時52分26秒
- さて上げるか