ボストン小児病院の研究によると、乳幼児の12%がビタミンD欠乏状態にあり、40%が低下している。不足していた子供の3分の1が手首と膝のエックス線骨密度で変化がみられた。少数には、くる病の所見があった。 2004年の研究で、思春期の小児の42%がビタミンD不足であったので、どの年代も不足におちいっていると推測される。ビタミンDは骨成長と腸でのカルシウム吸収に必須であり、免疫系の調節もしている。 太陽の紫外線が皮膚でビタミンDを生成するが、有害な紫外線から子どもを守りたい親が衣類や日焼け止めでカバーし、ダイエットでビタミンも不足する。ほとんどの食物はビタミンDを含んでいない。ビタミンD補充していない母乳で育った乳児が最もリスクが高い。 「母乳は完全栄養食」と言われているが、ビタミンDは不足している。米国小児科学会は、生後2ヶ月から成人するまで、最低200国際単位のビタミンDを補充するように推奨している。ほとんどのミルクは推奨値にあるが、母乳には不足しているため、母乳栄養の乳児は補充する必要がある。 全ての小児にビタミンDを補充すべきかどうかについては議論がある。 幼児にジュースの代わりにビタミンD強化ミルクを与え、1日最低30分、体の一部に日光をあてる。という提案をしている人たちもいる。 ビタミンD不足の母乳栄養の乳児に対する補充については、ほぼ合意が得られてきているが、その他については更なる研究が必要とされている。 -------------------------------------------------- Kids' Low Vitamin D Worries Doctors Researchers Urge Supplements for All Children; Diet Experts Disagree By ALLYSON T. COLLINS ABC News Medical Unit June 3, 2008 http://abcnews.go.com/Health/Diet/story?id=4982913&page=1