- 1投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2024年10月28日(月) 23時08分05秒
- むかしむかし、ある広い森に「ポポ」というオウムが住んでいました。
ポポは森の王様であるフクロウから、森の動物たちに大事な知らせを届ける役目を任されていました。
ある日、王様のフクロウがポポを呼びました。
そして真剣な顔でこう言いました。
「ポポ、この森の泉に毒が混じってしまった。動物たちに『泉の水を絶対に飲んではいけない』
と伝えておくんだ。これを守らないと、みんなが大変なことになる。」
ポポは王様の言葉を聞くと、すぐに森中に飛び回って動物たちを集めました。
みんなが集まると、ポポは大声でこう言いました。
「みんな!!集まってくれてありがとう!王様がなんか言ってたで!じゃあ解散!」
それだけ聞いた動物たちは、「なんか王様が言ってたらしいけど
特に何も指示がないし大丈夫だろ」と思って
普段どおりに泉の水を飲んだり遊んだりしていました。
ところが、その夜から次々に動物たちが苦しみ始め、倒れていきました。
ポポは自分が「王様がなんか言ってた」だけで済ませたことが、
こんなに恐ろしい結果を招くとは思ってもいませんでした。
でも、もう後の祭りでした。動物たちは次々と命を落としていき、森は悲しみと静けさに包まれてしまいました。
このお話が教えてくれるのは、「必要な情報を選んで伝えなければ、
大きな誤解や不幸を招くことがある」ということです。
ポポは「王様が何か言った」という事実だけを伝えましたが、
肝心の内容を省いたことで、動物たちは危険に気づかずに命を落とすことになりました。
これを「選択的報道」と言います。現実の世界でも、テレビや新聞のニュースが何か大事なことを伝えるとき
全部の情報を出さず、一部だけを伝えることがあります。
たとえば、悪い部分だけを強調したり、逆に良い部分だけを伝えたりすることで
本当の状況がわかりにくくなってしまうことがあるんです。
こうした報道の仕方は、私たちが何かを判断するときに影響を与えてしまいます。
だからこそ、ニュースを見るときには
「この話の中に、まだ知らされていない大事なことがあるかもしれへんな」と考えたり
いろんな情報を集めたりすることが大事なんです。
このお話のポポみたいに、一部だけを聞いて安心してしまわないように気をつける必要があるんや。