事実、ゲイのなかには乱交傾向のライフスタイルを持つ人も多く、コミュニティには、セックス・パートナーを見つけ るためのゲイバーやバスハウス(サウナを中心とする共同浴場)が多数設けられていました。バスハウスのオージ・ルーム(orgy room)で、見知らぬ人同士の間で性行為が盛んに行われました(Newsweek, August 12, 1985: 47-48)。あるソングライターは、10年間におよそ3000人のパートナーと性関係をもったといわ れています(Newsweek, December 9, 1991: 36-40)。従来から、梅毒や淋病、単純ヘルペスやB型肝炎、アメ−バ症、鞭毛虫症(人や動物の腸 管に寄生する原虫)などに罹病するゲイが多く(Ann Int Med 1980; 92: 805-808)、このようなライフスタイルが衛生上問題の多いことが指摘されていました。