動物由来のウイルス感染症「サル痘」の感染者が5月以降、欧米を中心に増加し、WHO(世界保健機関)も警戒を強める中、米疾病対策センター(CDC)は「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」6月3日号に「米国でのサル痘の感染症例はゲイやバイセクシュアルの男性、または男性と性交渉する男性(MSM)に集中しており、皮膚と皮膚の密接な接触によりウイルスが伝播した可能性が示唆された」との報告を掲載した
欧米で天然痘に似た「サル痘」という感染症の症例が相次いで確認されています。現在、一部のニュースで、米国や欧州で確認された患者の中にゲイやバイセクシュアル男性など同性と性的接触を持つ人(Men who have sex with men=MSM ※疫学用語です)が含まれる、性的接触で感染すると見られている、などと報道されていますが、性的指向には全く関係がありませんし、そもそも性感染症でもありません。 今後、かつてのエイズ禍の時のような、特定の集団をターゲットにしてバッシングするような言説が出てくる可能性も危惧されますが、「性的指向には全く関係ない」「性感染症ですらない」という正しい知識によって対抗していきましょう。