■
しかし何1つ己の才能で認められる物を作り出す事が出来ない
76
投稿者:
チータス
投稿日:2007年11月25日(日) 02時32分33秒
ID:REjFaYw2
前方でくじを引いて行く人達の表情は、
何の事やら状況を飲み込めてなさそうな感じが伝わった。
自分も多分そのような表情でくじを引くのであろう。
信じる事の出来ない話と光景を背景にどういう表情で居ればいいのか
わからなくなっていた。
そしてどんどん前方に近づくにつれ、くじが畳んだ紙切れのような物である事がわかった
くじを引き終わった者はその紙を見て、無反応というか無表情というか
中身の内容に大したリアクションを見せないのを見て
なぜか少しだけ安心してしまう自分が居た
ついに自分がくじを引く番になった
箱の中に手を入れ、紙切れを手に取った後、そそくさと立ち去り
くじの内容を確認した。
「名前:OOO OOOO 32歳 殺人容疑 中肉中背 特徴・・・」
そこには1人の人間の個人情報が載っていた。
何となく書いてある事は警察の捜査資料から拝借した物だろう
その内容に疑問を持つことなく、この人を殺せばいいのかとすぐ結論付けた。
あたりを見回すと、誰もが周囲の人間の特徴を把握しようとキョロキョロしていた
その姿は風見鶏のようでもあり滑稽に見えて、ここに来て初めて笑った
だが自分もこの中の誰かにターゲットにされると思うと
浮かべた笑いも自分への悲哀を込めた物へ変化していった
投稿者
メール
ファイル
(゚Д゚) <
レス全部を見る
掲示板に戻る
上へ