【田川】カロビー出席簿【た】 投稿
- 83投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 04/10(木) 17:24
- >>81
課題】 毎週水曜日を「レディースデー」にして、女性客のみ1000円で入場できる映画館が増えました。これは男女差別なのでしょうか。次のAとBの主張を参考にしてあなたの考えを述べなさい。
A 優れた研究をした女性科学者に与えられる賞に猿橋賞というものがある。現在も男性研究者が圧倒多数をしめる自然科学の分野において、猿橋賞は女性研究者にスポットライトをあて、自然科学を志す女性を支援することを目的にしている。猿橋賞は女性科学者のみを対象にしているが、これを性差別だと批判する人はいないだろう。つまり、「差別」というのは、社会慣習や制度と結びつき、マジョリティ(社会的主流派)がマイノリティ(社会的弱者)を排除したり、不利益を強いることである。「レディースデー」のように、特定の人々を対象にしたサービスを設定しているというだけで差別だと批判するのは短絡的である。重要なのはその優遇制度が社会の中でどのような意味を持っているのかということである。例えば、あるレストランに「外国人お断り」の張り紙がしてあれば、それは日本の社会構造と深く結びついたマイノリティの排除であり、きわめて差別的ということになるが、阪神タイガースファンの集まる店に「ジャイアンツファンお断り」という張り紙がしてあっても、社会構造とは無関係であり、差別とはいえない。同じ理由で、メニューに「お子様ランチ・12歳未満の方のみ」と書いてあっても、おとなを差別していることにはならない。日本社会において、長年、女性は社会の表舞台から排除されてきた。日本で女性に参政権が保障されたのは、つい60年ちょっと前のことである。制度的に男女平等が保障されている現代においても、大手企業での女性重役は全体の1割以下しかいないなど、女性をこばむ見えない壁が数多く残されており、女性がマイノリティである状況は変わっていない。こうした日本社会で、女性がより娯楽を楽しめるよう映画館に「レディースデー」を設定することは社会的に十分意義があり、差別とはまったく関係ないことである。
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