■ 霊界対談「鳥山明x藤子不二雄」 一番下へ
- 1投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2024年12月03日(火) 00時55分46秒
- 藤子不二雄(以下、F)
「さて鳥山君、ようやく会えたねぇ。今日はドラゴンボールについて、じっくり話を聞きたいと思っているんだが
まずは手始めに、あれだ、牛魔王はどうなったんだい?」
鳥山明(以下、T)
「えっ、牛魔王ですか?いや、確かに最初は重要なキャラとして出したんですけど、物語が進むにつれて自然と出番が減っちゃいまして…。
まぁ、娘のチチが悟空と結婚して家族の一員になったので、それで良しっていう感じで…。」
F「ふむふむ、なるほどね。でもねぇ、牛魔王って出番が減ったにしては、あれだけインパクトのあるキャラだったのに
どうして突然フェードアウトさせたんだい?君、何か後ろめたいことでもあるんじゃないか?(じろり)」
T「い、いやいや、後ろめたいなんてそんな…!正直言うと、話のスピード感を優先した結果
家庭的なキャラを描く余裕がなくなったんですよ。
それに、あの時は「強い敵をどんどん出さないと!」ってプレッシャーもあって…。」
F「つまり、牛魔王は君にとって強い敵じゃなかったってことかね?」
T「(苦笑い)いや、牛魔王を敵として描いたのは初登場だけで、その後は完全に優しい父親キャラでしたから…。
強い敵っていう枠には、ちょっと入らないかなぁと。」
F「でもね、鳥山君。例えばね、オバケのQ太郎でも、スケルトン教授みたいに出番が減っても存在感を保つキャラはいるわけだよ。
それを考えると、牛魔王にももう少し活躍の場を与えられたんじゃないかと思うんだが、どう思う?」
T「それは…そうですね…。でも、当時は長編を描くのに必死で、そういう過去のキャラをどう活かすかを考える余裕が
あまりなかったんですよ…。本当に反省してます。(頭を掻きながら)」
F「反省するのはいいことだよ、鳥山君。でも、牛魔王のファンが聞いたら、やっぱり悲しいだろうね。
ちなみに、ここ霊界では牛魔王のファンが『死ぬ前に牛魔王の活躍が見たかった』と言ってるのを聞いたよ?」
T「えっ!?霊界に牛魔王ファンが居るんですか?」
F「さぁ、どうかな?それにしても、牛魔王を描かなかったことで、チチとの親子エピソードも少ないままだったよね。
どうして親子関係をもっと深掘りしなかったんだい?」
T「いや、ドラゴンボールはアクション主体なので、家族の絆とか掘り下げる余裕がなくて…。
当時は次回の締切までにどうするかで頭がいっぱいだったんですよ…。」
- 2投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2024年12月03日(火) 01時01分26秒
- F「締切があったのは私も同じだよ?でもね、やっぱりキャラを大事にするっていうのは漫画家の責任だと思うんだ。
牛魔王をもっと描けていたら、読者も喜んだだろうに。君、牛魔王のためにできることを、何かしてやれなかったのかい?」
T「そう言われると耳が痛いです…。ただ、ドラゴンボールはやっぱり戦いがメインでしたし、
牛魔王のようなキャラが活躍する場面を作るのが難しかったんです…。
戦いが激化するにつれて、家庭的なキャラはどうしても置き去りになっちゃうというか…。」
F「ふむ…。まぁ、それはわからなくもないけどね。でもさ、君、
霊界での新作では牛魔王にもっとスポットライトを当ててやるべきだと思わないかい?」
T「霊界での新作ですか?それ、具体的にどんな話になるんでしょう…?」
F「例えばだよ、牛魔王が修行をして、とんでもなく強い戦士になって復活するって展開はどうだい?」
T「それは面白そうですね…。牛魔王が再び強敵として現れて、悟空や孫たちと一戦交えるとか…。」
F「その通り!君、やればできるじゃないか。牛魔王の武道家としての成長と、父親としての葛藤を描けば、読者も感動するに違いないよ。」
T「そうかもしれませんね…。でも、牛魔王の角がどう動くかとか、デザインを考えるのが大変そうだなぁ…。」
F「そこだよ、鳥山君。君が角の動きで悩むなんて、君らしくない。ほら、あのオバケのQ太郎だって、丸っこいキャラばかりだったけど、動きの表現で個性を出したじゃないか。」
T「(苦笑いしつつ)藤子先生、それは僕に対するプレッシャーが大きすぎますよ…。でも、やってみる価値はありそうですね。」
F「よろしい。じゃあ、次の質問だが、牛魔王が再登場するとしたら、やっぱり体重は増えるのかね?いや、彼、あの大きな体で動くシーンがシュールで好きだったんだが。」
T「体重ですか!?うーん、それも設定次第ですね。でも、霊界で修行してたなら、意外とスリムになってるかも…?」
F「はっはっは、それはいいね!牛魔王がスリムになったら、それだけでギャグが一つ作れそうだ。『角が重くて頭が下がっちゃう』なんてシーンを入れたら、霊界のファンも大喜びだろう。」
T「それは確かにウケそうです。でも、藤子先生、本当に牛魔王の話ばっかりですね。他にも聞きたいこととかないんですか?」
- 3投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛アホー 投稿日:2024年12月03日(火) 01時09分54秒
- F「いやね、鳥山君、君の作品は素晴らしいよ。『ドラゴンボール』も
ストーリーのスピード感やキャラクターの魅力で、世界中のファンを虜にした。
だけどね、私はどうしても君が置き去りにしたキャラクターたちのことが気になって仕方ないんだ。
その中でも特に牛魔王。彼を再登場させるチャンスはあったはずだろう?」
T「藤子先生、また牛魔王の話に戻るんですね…。でも、確かに言われてみれば、もっと出番を作れたかもしれませんね。」
F「そうそう。例えば私の作品で言うとね、『エスパー魔美』。
あれ、魔美の父親である画家の佐倉先生、覚えているかい?
あの人もね、作品全体の進行に直接関わるわけじゃないんだけど
彼の存在が魔美の成長に影響を与える重要な要素になっているんだ。
つまり、君の牛魔王も、悟空やチチに影響を与える形で物語に絡められたはずなんだよ。」
T「佐倉先生…確かに印象的なキャラクターでしたね。(全然覚えていない)
僕ももっとそういうところに力を入れるべきだったのかなぁ。」
F「その通り!例えばね、牛魔王が悟空と一緒に畑仕事をするエピソードとか、どうだい?
コミカルでほっこりしつつ、彼の存在感をアピールできたはずだ。
私の『モジャ公』みたいに、日常の中にちょっとしたシュールさを入れれば、君のセンスが光ったと思うんだがね。」
T「モジャ公…懐かしいですね!あの独特なキャラクターたち、僕も好きでした。(名前しか覚えてない)」
F「ドラゴンボールのバトルの合間にキャラクターの人間性を掘り下げるシーンがあるからこそ、読者はキャラクターに感情移入できるんだ。
私だって『バケルくん』で、変身能力を使っての大騒動の合間に、家族や友達との絆を描いているだろう?」
T「(バケルくんを全く知らない)確かに、藤子先生の作品みたいに、日常を大切にした話も描いておけば良かったなぁ。」
F「そうだよ!君の作品には、たとえばアラレちゃんみたいに日常系の面白さが元々あるじゃないか。」
T「確かにギャグ路線で牛魔王を活かす方法もあったかも…。」
F「だろう?それにね、君、キャラクターを忘れるということが、どういうことか本当に理解しているのかい?
例えば私の『チンプイ』のように、地球に来た宇宙人ですら存在感を保ちながら物語を進められるんだよ。それに比べて君は…!」
T「(肩をすぼめる)うっ…すみません、藤子先生。言い訳のしようもありません…。」
F「まぁ、わかってくれればいいんだ。ただね、君には霊界での新たな挑戦が待っている。
『牛魔王外伝』なんてタイトルでスピンオフを描けばいい。
ほら、私だって『パーマン』や『ウメ星デンカ』といった作品にいもチャレンジしたんだぞ。」
- 4投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2024年12月03日(火) 01時18分35秒
- ――霊界の喫茶店。
藤子不二雄が鳥山明を叱咤激励しながら牛魔王談義を続けている最中、扉が勢いよく開き
なんとそこにあの斎藤惇夫が現れる。
斎藤惇夫(以下、S)
「おいおい、二人とも熱く語っているところ悪いけど、私も少し混ぜてくれないか。
どうもさっきから牛魔王、牛魔王って聞こえてきたもんだからね。」
F「おや、斎藤君じゃないか。今日は鳥山君に少し喝を入れていたところだよ。君も一緒にどうだい?」
T「斎藤先生!?あの『ガンバの冒険』の…!いやぁ、僕、あの物語で号泣しましたよ…。」
S「ほう、鳥山君がそんなことを言ってくれるとは光栄だね。けど、藤子先生が君を説教している理由もわかるよ。
牛魔王の扱いについて、ちょっと君、軽く考えすぎていたんじゃないか?」
T「うっ…斎藤先生まで…。でも、牛魔王は本当に描く余裕がなくて…!」
S「言い訳はいらないよ!君、キャラクターは物語の魂なんだ。たとえばガンバの冒険の仲間たちヨイショやボーボ
彼ら一人ひとりがいなければ、ガンバの冒険自体が成り立たなかっただろう?牛魔王も同じだよ。
重要な軸になるはずのキャラを放置してどうするんだい!」
F「その通りだ!私が散々言っているのに、君はまだピンと来ていないようだね。斎藤君、良いところに来てくれた。」
T「でも、ガンバは冒険モノですけど、友情とか仲間の大切さがテーマで、そういうのを自然に描けたじゃないですか。
ドラゴンボールはバトル中心で、ついそこが薄くなっちゃったんです…。」
S「バトル中心?それを言うならガンバの冒険だって、最後はノロイとの決戦で盛り上げたじゃないか。
だけど、戦いだけじゃなく、そこに至るまでのキャラクター同士の絆や成長をしっかり描いたからこそ、読者が感情移入できたんだよ。
牛魔王だって、家族の絆を描くきっかけにできたはずだ。」
F「斎藤君、君の言う通りだよ。鳥山君、私だってウメ星デンカやオバケのQ太郎で、登場人物一人ひとりを丁寧に描いたから
今でも多くの人に愛されているんだ。牛魔王はただの背景キャラじゃない、君の物語における重要なピースなんだよ。」
T「(深くうなだれながら)…二人の先生がそこまでおっしゃるなら、僕が至らなかったんですね…。牛魔王、もっと大事にすればよかった…。」
- 5投稿者:ヾ(゚д゚)ノ゛バカー 投稿日:2024年12月07日(土) 04時58分18秒
- ウメ星デンカ
タイトル